2005年、実相寺昭雄監督による
『姑獲鳥の夏』(うぶめのなつ)に続く
京極夏彦のベストセラー「京極堂」シリーズ第2作目。
本作の監督は原田眞人。
実相寺監督による前作より、
妖しい雰囲気は控えめで、全体的にスッキリしている。
堤真一、阿部寛、椎名桔平、宮迫博之、
田中麗奈、黒木瞳、宮藤官九郎ら、
豪華なキャストではあるが、そ
れでも万人受けするタイプではない。
上海で撮影された戦後・東京の風景は素晴しい。
美少女連続殺人事件、
元・女優、陽子の娘が行方不明、
不幸を匣(はこ)に封じ込める謎の教団。
時間軸をずらして、多面から事件を描く手法も良い。
登場人物が多いため、それぞれのエピソード、キャラが薄めだが、
理屈っぽくならならず、十分楽しめる作品である。
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